キムリアを検討いただきたい再発・難治性濾胞性リンパ腫患者とは
キムリアの治療対象となる濾胞性リンパ腫(FL)患者
再発又は難治性の濾胞性リンパ腫。ただし、以下の場合であって、CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない患者に限る。
初発の患者では全身療法を2回以上、
再発の患者では再発後に全身療法を1回以上施行し、
全身療法により奏効が得られなかった又は奏効が得られたが再発した場合
キムリア®点滴静注 電子添文(第7版、2022年8月改訂)
キムリアを検討いただく際のポイント
Expert's opinion 後藤 秀樹 先生(北海道大学病院 血液内科/検査・輸血部)
下記のいずれかの項目に当てはまる場合はキムリアの対象となる可能性が高いため、可能な限り早いタイミングで治療施設へのご相談をお願いいたします。
キムリアを検討いただきたい高リスクの再発又は難治性FL患者
・前治療に難治性(SD/PD)の患者
・前治療から早期に再発した患者
・臨床的に形質転換が疑われる患者
・同種移植を検討されている患者
これまでの前治療の内容も適応を判断するにあたって重要になりますので、まずは近隣のキムリア治療施設へご相談ください。
再発又は難治性のFLのアンメットニーズ
治療と再発を繰り返す再発又は難治性のFLに対し、持続的な奏効により長期的な疾患コントロールが得られる新たな治療選択肢が求められています。
FLは再発と治療を重ねるごとに奏効期間が短縮
・初回治療のPFS中央値は57ヵ月ですが、再発と治療を重ねるごとに奏効期間が短縮します。1
早期再発(POD24)の予後は不良
・FL患者の約20%が治療開始から24ヵ月以内の疾患進行(POD24)に該当します。
POD24を有する患者の5年時点のOSは50%、POD24のない患者で90%でした。2
FL:follicular lymphoma;濾胞性リンパ腫 OS:overall survival;全生存期間 PD:progressive disease;進行 PFS:progression free survival; 無増悪生存期間 POD24:progression of disease within 24 months; 治療開始から24ヵ月以内の増悪又は死亡 R-CHOP:リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、 プレドニゾロン SD:stable disease;安定
1. Batlevi, C.L. et al.: Blood. Cancer. J. 2020; 10(7): 74.
2. Casulo, C. et al.:J. Clin. Oncol. 2015; 33(23): 2516-2522.